【FILCO Excellio Lite FKBE109/JP】

・キーストロークが2.5mmと深くないため、スライド性能が良好。
・同時押し性能も全体的にCZ-900より優れていて、多くの場合で4〜5キーくらいは認識してくれる感触。ただし、TYUの3文字は反応しないため、これを477ではなく478などと打っている人は注意が必要。
・打鍵感はCZ-900に一歩譲るが、パンタグラフ全体では充分に優れた部類。
・キー荷重はやや重いようで、特に小指担当のキーは押したつもりが押せていないということが時々ある。
・CZ-900のピーキーな部分を丸くして一般的なパンタグラフキーボードに近づけながらも、高水準の打ちやすさを保っているキーボード。安物+α程度の価格で買えるところも良い。

【Logicool Illuminated Keyboard CZ-900】

・キーストロークは3.2mmで、ノートパソコンの2.0〜3.0mm程度と比べるとやや深め。横のスライド入力はノートパソコンと遜色ないレベルだが、縦のスライド入力は時々指や爪が引っかかることがある。指先や爪がキートップの下に入り込んで捲り上げるようになってしまうことも。
・押下圧に応じてなめらかにキートップが沈んでいくRealforceとは対照的に、ある程度の押下圧まではほとんど沈まず、一定の押下圧に達したときに一気に沈み込む。
・キートップは基本的にほんの少し窪んでいるが、ファンクションキーの段はほんの少し膨らんでおり、スペースキーの段はやや大きめに膨らんでいる。スペースキーの膨らみは初めはやや違和感を覚えるが、慣れれば全く気にならなくなる。またスペースキーはmの下まで伸びていて、右親指でスペースを打つ場合でも窮屈感がない。
・キーの質感はややプラスチッキーだが、しっとりとしていてなめらかであり、前述のわずかな窪みが指にフィットすることもあってか手によく馴染んで打ちやすい。個人的には安物のパンタグラフと比較した場合に最も大きく異なると感じる点。
・裏面のツメを寝かせるとかなり薄くなり、奥側が低くなる形で少し傾斜しているように見える。どちらの方が打ちやすいかは個人差がある。
・キーの同時押しの限界認識数は押すキーの組み合わせによって異なるようで、ほとんどの打鍵パターンでは高速打鍵時にも特に問題がない程度の数を認識してくれるが、唯一問題となるのが、oとuを両方押した状態ではdが反応しなくなる点で(oとuのどちらかを離した瞬間にdが認識される)、具体的には、「きょうだい」が「きょうあぢ」、「ちほうこうきょうだんたい」が「ちほうこうきょうあdんたい」になったりする。これを避けるために、oudと入力する場合は、dを押す前にoから指を離すように打つ必要がある。(また、他にも3キーを認識できない組み合わせとして、zei,tei,teu,fuiなどが存在するが、これらはoudとは異なり実際に打鍵していて認識漏れが気になることはほぼない)
・縦スライドの引っかかり、oudの認識という問題点はあるが、基本的には多くのパンタグラフ式キーボードの上位互換と言って差し支えない打ちやすさを持っており、特にノートパソコンから移行しようと考えている人におすすめできるキーボード。

2013-10-01追記
現在CZ-900は絶版となっているが、後継機種としてK740というキーボードが存在し、中身はCZ-900と全く同じ。
※参考:高さ9.3mmの極薄キーボード「Illuminated Keyboard k740」実機レビュー| 4BizPersons

【東プレ Realforce91U NG0100】

・キータッチが軽いので力をあまり入れる必要がなく、最後まで押し込まなくても反応する。長時間の入力を行っても疲労感が少ない。
・複数キーを同時押ししたときの認識が実質無制限で、認識面で不満を感じることは皆無と言っていい。(正確には、6キーまでは無条件に認識するが、7キー目以降からは6つ前に押したキーの押下反応が抜けるようになる。詳しくは下記URLを参照)
※参考:キーボードの同時押しについて - forPCActionGamer Wiki*
・同一キー連打の認識も良好で、パンタグラフでは2回目の押し込みが弱くて反応しなさそうな打ち方でもちゃんと認識してくれたりする。
・ミス数はパンタグラフとあまり変わらない程度、変荷重なのでAll30gよりはかすりミスが少ない。
・段ごとに傾斜角度が異なっていて、ツメを立たせないで打ったときに打ちやすくなるような角度に調整されている。
・スペースキーが小さくて少し窮屈。
・打鍵音はかなりうるさい、今まで使ってきたキーボードの中ではダントツ。押し込むときはあまり音はしないが、離すときにカチャカチャと耳奥に響く音がして不快。
・荷重は標準運指における小指の担当キー16個が30g、薬指の担当キー8個が30g以上45g以下(30g+)、55gはEscキーのみで、残りはすべて45gらしい。
※参考:Realforce 106 改造その1 押し圧重さ編
・キーを押し始めてから反応するまでの時間がパンタグラフより短いため、初速が少しだけ速くなり、最後の文字を打ち切る時間も微妙に短くなる(ただ0.01秒とか0.02秒とかそういうレベルなので気にするほどではないかも)。
 →パンタグラフでは50〜60g程度の力が加わるまで反応しないのに対して、Realforceでは30g〜45gの力が加わった時点で反応することによるものだと思われる。
 →初打と終打が何度も現れるe-typingや短文系打トレにおいて有利に働くかも?
・キーストロークの深い粒高キーボードなのでスライド入力(キーを押したまま隣のキーに指をずらす)がしにくい。de,kiなどの縦はさほどでもないが、yuなどの横が特にやりにくい。yuはパンタグラフならスライド入力で済んでいたが、Realforce(というより非パンタグラフキーボード全般)ではyを左人で打つなりuを右中で打つなりした方が速そう。
・SJ〜XA程度の速さで打つ普段の実用入力が、より疲労感の少なく快適なものになるように最適化されたキーボードという感じで、タイパーがタイピングソフトで高記録を出すことに最適化されているわけではない(超ニッチ需要なので当たり前ではあるが)。なので、とりわけそういう用途においては他のキーボードの方が打ちやすいと感じる人も普通にいそうな感じ。職業柄長時間の入力作業が要求されるというような人であれば諸手を挙げておすすめできるが、タイパー的用途に使おうと思っている人(特にパンタグラフをメインに使っている人)は過剰な期待はしない方がいいかもしれない。
・使った瞬間に打ちやすいと感じることはあまりなくて、使い慣れた頃に前のキーボードを使ってみて、(前のキーボードは)こんなに打ちにくかったのかと感じることで打ちやすさを実感するタイプのキーボードという印象。

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